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NEC Immune Profiler

NEC Bioにおける最先端の抗原予測技術

NEC Immune Profiler は、複数の機械学習モデルを搭載した高度なソフトウェアです。T細胞免疫を誘導するのに必要な特性を持つ抗原を予測し、免疫療法の臨床ターゲットとして有効性を示すように設計されています。一般的なアプローチとは異なり、NEC Immune Profiler は免疫システムの各ステップを機械学習モデルで再現し、予測を行います。NEC Immune Profiler の中核をなす各コンポーネントについて以下でご説明します。

1. HLA Binding

抗原が免疫反応を引き起こすかどうかを見極める上で重要なステップは、各抗原のHLA分子への結合度を予測するパートです。なぜなら各抗原は、各患者が有する特定のHLAに結合し、提示されることで、はじめて体内を循環するT細胞に認識されるからです。NEC Immune Profiler の HLA Binding は4つの異なる結合親和性予測の組み合わせにより高精度な予測を実現しています 。

HLA Binding

2. AIによる予測プロセス

抗原がHLAに結合し、細胞表面に提示されるためには、まず細胞内のプロテアソームによって親タンパク質が切断され、その後TAPトランスポーターによって小胞体へ輸送される必要があります。NEC Immune Profiler の予測プロセスでは、13種の処理モデルで構成されるアンサンブル機械学習機構が組み込まれておりこれにより免疫システムにおいて効率的に処理されるのに適した物理的および化学的特性を持つ抗原を予測します。

AIによる予測プロセス

3. 抗原提示(AP)と免疫提示(IP)

候補となる抗原がT細胞を活性化するには、HLA分子に結合した状態で腫瘍表面に提示される必要があります。このプロセスに影響を与える主な要因は、(1)抗原と特定のHLA分子との結合強度、(2)抗原処理システムによる処理効率、(3)変異を含むタンパク質の発現レベル、(4)もととなるタンパク質が抗原処理経路にペプチドを供給する能力です。IP法は、候補抗原の相対的な特異性を評価する距離尺度を算出し、APスコアと組み合わせることで免疫提示(IP)スコアを生成します。このAPモデルとIPモデルの組み合わせにより、NEC Immune Profiler は、ネオアンチゲン予測における包括的なアプローチを実現しています。

抗原提示と免疫提示

4. TCR認識の可能性

T細胞応答をプライミングする最後の決定的なステップは、患者のT細胞レパートリーの中に、提示された標的ペプチドに十分な結合能をもつT細胞受容体(TCR)を有するクローンが存在するかどうかです。患者が持っているTCRクローンは、確率的な遺伝子組み換えメカニズムによって生じ、自己ペプチドを認識しないクローンのみがT細胞として成熟します。したがって、自己ペプチドに結合できるクローンは、T細胞レパートリーから除去されている可能性が高くなります。この知見に基づき私たちは、特定された標的配列と自己タンパク質の配列との類似性を定量化するシステムを設計しました。「自己からの距離」を定量化できるこの評価は、配列の類似性だけでなく、構造的および物理化学的類似性をも考慮に入れています。候補となるペプチドが自己と異なるほど、標的配列に結合できるTCR受容体が存在する可能性が高くなります。逆に自己に非常に近い配列は、T細胞クローンの標的となる可能性が低くなります。したがって、このパラメータは最も有望なターゲットを選択するために用いられます。

TCR認識の可能性