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感染症

進化し続ける病原体に対して広く持続的な免疫防御を提供するため、T細胞およびB細胞エピトープ予測技術を組み合わせた次世代型感染症予防ワクチンを開発します。さらに、慢性感染症を治療するためのワクチン開発にも取り組んでいます。

感染症ワクチン開発

感染症に対する効果的なワクチンには、T細胞免疫、中和抗体、またはその両方が必要となる場合があります。当社のプラットフォームは両方のアプローチに対応し、あらゆる病原体に対して最適化されたワクチン設計を可能にします。

infectious disease vaccine

感染症ワクチン開発における課題

  1. 病原体の多様性と免疫回避:病原体は株間の多様性が高く、また免疫圧を受けて変異・進化します。その為、ある株に対して有効なエピトープも、他の異なる株に対しては有効でない可能性があります。
  2. 集団免疫の最適化:HLA型は個人間で多様であるだけでなく、地域間にも顕著な差異があります。特定の集団に有効なエピトープセットであっても、他の集団では免疫カバーが不十分になるリスクがあります。
  3. 抗体反応をサポートするヘルパーT細胞の連携:単に抗体エピトープを特定するだけでは、持続的で強力な免疫応答は保証できません。免疫原の設計には抗体エピトープに加えて、ヘルパーT細胞を効果的に活性化エピトープも不可欠です。
  4. エピトープからワクチンを設計するプロセス: 選択したエピトープを効果的なワクチンへと組み上げる必要があります。このワクチン設計プロセスでは、安定性が高く、大規模生産にも適合できるよう、最適な免疫原の設計を行います。

アプローチ

大規模な病原体配列データを解析し、人口カバレッジ特性を考慮して選定・ランク付けしたT細胞およびB細胞のエピトープを基に、免疫原を設計します。これらのエピトープは免疫原性を有し、病原体の異なる株間で保存された特性を持つものを選定しています。このアプローチによって、免疫回避リスクの低減が可能となるだけでなく、T細胞免疫応答と抗体反応という2つの免疫メカニズムを同時に活性化させることができます。

our approach

抗体標的探索と免疫原設計

抗体とCD4陽性ヘルパーT細胞を活用し、持続性な液性免疫応答を誘導するワクチンや免疫療法の開発を行っています。

当社のプラットフォームでは、AIを活用した立体構造エピトープ探索と計算構造生物学を組み合わせ、臨床的に重要な抗体標的および免疫原を同定し、その後最適化プロセスを経てワクチンを設計します。

主な機能:

  • AIによる立体構造B細胞エピトープの同定
  • 抗原・抗体相互作用の構造モデリング
  • 免疫回避が困難な、進化的保存性の高い標的部位の選択
  • タンパク質エンジニアリングを活用した免疫原設計
  • CD4陽性ヘルパーT細胞による免疫補助機能の最適化
  • B細胞エピトープとHLAクラスIIヘルパーエピトープを組み合わせた複合免疫原設計

エピトープ予測から構造モデリング、免疫原エンジニアリングを一つのワークフローに統合することで、NEC Bioは、科学的にも実践的にも優れた次世代ワクチンおよび治療用ワクチンの開発を実現します。

b cell epitope prediction

B細胞エピトープ予測技術の詳細はこちら

T細胞標的探索と免疫原設計

汎用型予防ワクチンと慢性感染症治療ワクチンをはじめとする細胞性免疫ワクチン

主な機能:

  • 病原体プロテオームを対象としたT細胞エピトープ探索
  • HLAクラスIおよびクラスIIエピトープ予測
  • データ駆動型ワクチン設計要素の選定
  • HLA集団応答モデリング
  • ワクチン コンストラクトの最適化

in-silico approache tcell

T細胞エピトープ予測技術の詳細はこちら

事例および関連技術

ベータコロナウイルス:広域スペクトラムコロナウイルスワクチン

保存性の高いB細胞エピトープを基に設計されたスパイク免疫原で、マウス試験においてSARS-CoV-2のさまざまな変異株や動物由来サルベコウイルスに対する中和活性を示しました。

BERTMHC:HLAクラスII・ペプチド相互作用予測の高度化

HLAクラスIIとペプチドの相互作用を高精度に予測し、ネオアンチゲン探索を最適化する深層学習アプローチ